今回はみんな大好き(?)な喧嘩回でした。みらいとリコはどうなっちゃうの~!?
喧嘩回と言えば、無印8話
今回は喧嘩回ということで、注目度も一層高かったと思います。喧嘩回と言えば初代8話 「プリキュア解散! ぶっちゃけ早すぎ!?」を思い出す人も多いようですね。
今なお語り継がれるエピソードですが、私もあの話は結構精神的にきつい内容が含まれていたと記憶しております。
「あなたなんてプリキュアってだけで友達でも何でもないんだから!」というなぎさの辛辣な台詞に心抉られた人も多いのではないでしょうか?
また、あの話では序盤で喧嘩し、戦闘中もまだ喧嘩、終盤でやっと仲直り、と喧嘩している時間が長かったですよね。
喧嘩回も、過去作のような陰鬱さは無く
あれから12年。ずいぶん時間が経ちました。それ以降も、プリキュア5のりんちゃんさんのきつい一言、スイートプリキュアの序盤の響奏、ハピネスチャージプリキュアのフォーチュン正体バレ回など様々な喧嘩回がありました。その間にアニメ、特に女児アニメ界も様変わりしました。最近の女児アニメでは、 初代のような重々しい喧嘩回はおそらく受け入れられないでしょう。
それは、終始和やかな雰囲気のアイカツ!がヒットし、 人間関係がドロドロしていたプリティーリズムがみ~んな友達のプリパラに変遷していったことからも伺えます。
こういう環境で1話丸丸喧嘩して、きつい言葉を浴びせあったりするのは、かなりのリスクがあるわけです。
よって、今回まほプリ では、喧嘩も成長の一つの要素で必要と考えながらも、できるだけ女児が見るのをつらくならないように、喧嘩要素を最小限にとどめたのだと思いました。
長さ的にもAパートの中ごろから喧嘩が始まり、Bパート開始後すぐにみらいが謝罪して仲直り、とかなり短めな印象を受けました。
意外と合理主義者のみらい、精神論者のリコ。逆転現象が発生
さて、そもそも喧嘩の原因ですが「課題をどうクリアするか」という場面で、2人のアプローチの違いがきっかけでした。みらいは「寒くて集中できないのだから、おしくらまんじゅうで温まればいい」と理詰めで考えたのに対し、リコは「努力と根性」で乗り切ろうとしたわけです。
結果、みらいは成功しリコは失敗したので、プライドの高いリコは傷ついて、みらいに半ばやつあたりすることになってしまったわけです。
これに対しみらいも感情的になってしまい、喧嘩へ。
しかしこの後クールダウンしたみらいは、リコを観察し、彼女の努力の跡を認めました。 そこですぐに謝罪という冷静な行動に移れたからこそ、今回の喧嘩が大きくならずに済んだのです。
こう書くとリコが一方的に嫌な奴のように受け取られかねませんが、魔法を習いたてのみらいが、自分よりも先に課題をクリアしたらそりゃ傷つくでしょうね。ましてやリコはペーパーテストではトップの成績。プライドの高さは人一倍です。
なのでリコが嫉妬心から感情的になってしまったのも理解できるわけです。
それより今回私が驚いたのは、みらいの冷静さでした。 普通主人公の桃キュアって、勢いで突っ走るタイプの子が多く、みらいもそういうタイプかと思ってたんです。
しかしみらいはリコよりも「理にかなった」手段で課題を乗り切り、さらに相手を観察し「謝る」という中々できそうでできない冷静な行動をとった点が、素晴らしいと思えましたね。ここまで冷静な桃キュアってあまりいないんじゃないでしょうか。
リコの方も「努力と根性」をそこまで推してくるか、と意外でしたね。普通相方の方が冷静で理詰めな事が多いですからね。リコも頭脳派なのは間違いないんですが……。
優等生なゆえ伝統的なやり方に固執し過ぎ、なのがリコの弱点なんでしょうかね。今後みらいに影響されてもっと柔軟になっていきそうです。
主人公が元気キャラでありながら冷静かつ合理的で、相方がクールな頭脳派なのに精神論を振りかざす、というのは面白い構図でした。一つの逆転現象が起こったわけですね。
今回、だいぶ2人のキャラがつかめてきたのではないでしょうか?魔法つかいプリキュア!の魅力が広がった良いエピソードでした。