第10話「ただいま!ナシマホウ界!ってリコはどこ?」感想
過去数年、異世界からきたばかりのプリキュアは文化の違いに苦しんできました。
まこぴーはタマゴが割れず服を汚し、トワ様は 交通ルールを知らず道路の真ん中を歩いてしまうなど、大恥をかいてきたのです。
リコが先輩たちと違う点、それは“庶民”であるが故の勉強熱心さ
リコも最初は自動車にとまどっていたのですが、「ナシマホウ界には自動で動く乗り物がある」ということは知っていたんですね。おそらく魔法学校ではナシマホウ界について学ぶ授業もあるのでしょう。学業ではトップのリコは、当然それも覚えていたと。
体験は初めてだけど、知識は持っていたというのが先輩たちとの大きな違いなわけですね。
この調子なら、次回以降みらいの学校への留学編でも大きな失敗しないのではないでしょうか。
生まれた世界では若干ポンコツ扱いのリコでしたが、彼女にとって異世界である現実界(ナシマホウ界)では、彼女はポンコツ化することなく最初の一歩を踏み出したと言えるでしょう。
何故、彼女はこのようにナシマホウ界デビューを成功させたのか。また過去の先輩たちは何故失敗してしまったのか。
そこにはあまり女児アニメでは触れられない“生まれ”の違いが大きいのではないかと思いました。
リコは今回の話で、父が考古学者、 母が料理研究家であることが判明しました。更にお姉さんが教育実習生であることも前回までで承知の通り。
女児が憧れそうな父母の職業の一つであるとは思いますが、過去の異世界出身プリキュアに多い王家の血筋、などではないことがハッキリしましたね。
つまりは庶民なので、リコは世間ズレがありません。
逆にまこぴーやトワ様は、王女様あるいはその側近の人のため、お城の人がアレもコレもやってくれるので、余計なことはする必要も考える必要もなかったんです。
既に庶民と感覚が違うのにその上異世界に行ってしまったら、そりゃ戸惑います。
今まで全くする必要のなかったことを、急に覚えなきゃいけないんですから。
対してリコは庶民なので、元々自分一人でいろんな事ができなくてはなりませんでした。勉強もその一つ。
結局はこの生まれ、育った環境の違いが、現実界デビューの成否を分けたことになるでしょう。
バイクで道路を疾走する敵
今回は敵のヨクバールも印象的でした。戦闘にバイク・道路・ビルという我々が日常で目にするものを登場させることによって、「ここは魔法界ではなく現実界の戦いである」ことを印象付けてきたのです。
ビルを駆け上がるバイク、それをサファイアスタイル空中殺法で応戦するプリキュア。
ナシマホウ界編1話として中々記憶に残る戦闘でした。
さて、無事お母さんと再会したみらい。お母さんもやはり怒ってはいたが 、そこまで心配してはいなかった模様。
のんきな家系なのか。
次回はリコのナシマホウ界デビューと、トパーズスタイルが初登場ってことでまた盛りだくさんになりそうです。